
スーツに合わせるセーターはどう選ぶ?
「コートを羽織るまでもないけれど、スーツのジャケットだけだと肌寒い……」
そんな季節にオススメなのが、スーツスタイルにセーターを取り入れる方法。防寒できるだけでなく、季節感のあるこなれた雰囲気を演出することができます。
そこで今回は、スーツスタイルにセーターを取り入れる際に覚えておきたいポイントをご紹介します。
そもそもセーターはカジュアルな印象が強いアイテム。
伝統・マナーが重んじられるスーツスタイルには、カジュアルアイテムであるセーターは適さないとされていました。
しかし、平成17年度より環境省が「ウォームビズ」を推進、さらにオフィスカジュアルやビジネスカジュアルが浸透してきたことにより、スーツにセーターを合わせるビジネスパーソンも増えてきています。
このように近年では、「スーツにセーターはNG」という見方は少なくなってきているのです。
とはいえ、スーツスタイルにセーターはカジュアルな印象があるのも事実。取引先への訪問や商談、会議などの際にはセーターの着用は控えたほうが無難だと言えるでしょう。
一般的になりつつある「スーツ×セーター」のコーディネート。
ビジネスシーンに相応しい着こなしをするためには、スーツに合わせるセーター選びで覚えておきたいポイントもあります。
次は、スーツに合わせるセーター選びで注目したいポイントを確認していきましょう。
▲左からハイゲージ⇒ミドルゲージ⇒ローゲージ
セーターは編み目の細かさ・粗さによって以下の3種類に分類することができます。
基本的に、編み目が粗くなるほどカジュアル感が強くなり、編み目が細かいほどデザインの主張が少なくなります。
そのため、スーツスタイルに馴染みやすいセーターを選ぶには、ハイゲージのものを選ぶとよいでしょう。
スーツに合わせるセーター選びで注目したいポイントとして、ネックラインのデザインも挙げることができます。Vネックやクルーネック、タートルネック、ハイネックなど、セーターのネックラインにはさまざまなデザインがあります。
シャツ・ネクタイに合わせることを考えると、首元をきれいに見せることができるVネックがオススメ。ノーネクタイの場合にはクルーネックのセーターでもよいでしょう。
また、よりカジュアルな服装が許容される場合には、スーツにタートルネックなどを合わせるのもオススメです。
基本的に、スーツにセーターを合わせる場合には柄がない無地のものを選ぶようにしましょう。柄物のセーターはカジュアル感が強く、ビジネスライクなスーツスタイルに取り入れるには適していません。
セーターの色は、スーツと同系色を選ぶのがおすすめです。ネイビーのスーツならネイビーのセーター、グレーのスーツならグレーのセーターという具合に、スーツとセーターを同系色にすることで統一感が生まれ、カジュアルな印象を抑えることができます。
多少カジュアルでも問題ないという場合には、セーターで差し色を取り入れるのもよいでしょう。
セーターをはじめとしたニット製品は、毛玉ができやすいアイテムです。
どんなに上手にスーツスタイルに取り入れたとしても、セーターが毛玉だらけでは上品さや清潔感を損ねてしまいます。
次は、セーターの大敵である毛玉の予防・対策方法を確認していきましょう。
セーターに毛玉ができてしまう最大の原因は「摩擦」。セーターの表面がこすれることで繊維が絡まり、毛玉となってしまうのです。
そのため、セーターの毛玉を防ぐにはできるだけ摩擦を減らす必要があります。できれば、セーターを何着か用意して着用頻度を少なくするとよいでしょう。
また、着用後は衣類用のブラシを使ってメンテナンスするのも効果的です。
ブラッシングによって繊維の絡みを防ぐことができるだけでなく、表面に付着したゴミを落とせるので、洗濯の頻度を抑えられます。
ただし、粗野に扱うとかえって毛玉ができてしまうため、丁寧なブラッシングを心がけてましょう。
衣類同士が擦れ合ってしまう洗濯も、毛玉ができやすくなってしまいます。
おしゃれ着用の洗剤を使って手洗いするのがベストですが、難しいという方もいらっしゃるでしょう。洗濯機を使用する場合には、手洗いコースやドライコースを選びましょう。柔軟剤を使用することでごわつきを軽減することができ、毛玉の原因となる摩擦や静電気を防ぐことができます。
また、洗濯ネットを使用するのもポイントです。セーターを洗濯ネットに入れることで、ほかの衣類と絡まり摩擦が起きてしまうのを防ぐことができます。セーター表面の摩擦を防ぐために、セーターをあらかじめ裏返しておくとよいでしょう。
意外と見落としがちなのが、同時に洗濯する衣類の量。衣類が多いとその分摩擦が起きやすくなるので、洗濯機に入れる衣類は適正量を守りましょう。
できてしまった毛玉はハサミで切って取り除きます。セーターの表面に平行にハサミを入れ、編み目を切らないようご注意ください。毛玉がたくさんあるようなら、市販の毛玉取りブラシや毛玉取り機を使うのもいいでしょう。
切るのが面倒だからといって、指でちぎるのは禁物。繊維を引っ張り、確実にダメージを与えてしまいます。食器洗い用のスポンジやカミソリを使った毛玉取りも知られていますが、指でちぎる場合と同じ理由でおすすめできません。
「スーツ×セーター」なら、寒い冬を暖かく、しかもおしゃれに乗り切ることができます。
シックで上品なスタイルから、暖色をうまく取り入れた洗練された着こなしまで、シーンや好みに合わせて、秋冬ならではの装いを楽しんでみてください。