クリーニングに出す時間がない…
平日は、常に稼働し続けているスーツ。休日にまとめて洗いに出したいものですが、たまった家事をこなしたり、なにかと出かける用事があったりと、なかなかクリーニングに出すための時間がとれないとう方も多いはずです。
また、頻繁にクリーニングを利用するのも考えもの。生地の傷みが進み、それだけスーツの寿命を短くすることにもなってしまいます。
そこで今回は、スーツのクリーニング頻度を少なくする方法についてご紹介します。
スーツのクリーニング頻度は時期によって大きく異なります。たくさん汗をかく夏場は、冬に比べてクリーニングに出す頻度が多くなりがちです。一般的には、夏場は2週間に1回程度がスーツをクリーニングに出す目安とされています。
反対に、冬場は1シーズンに1回程度が目安だと言われています。秋冬もののスーツは「フランネル」や「ツイード」、「ウール100%」などの厚みのある生地が多く、頻繁なクリーニングは生地を傷めたり、糸切れの原因となってしまう場合があるので注意しましょう。
もちろん、ワークスタイルや体質によってもスーツのクリーニング頻度は変わります。例えば、外回りが多い営業マンの方は、エアコンが効いたオフィス内で働く方よりもクリーニング頻度は多くなりがちです。また、汗をかきにくい体質の方や、普段はあまりスーツを着ないという方の場合、クリーニング頻度は少なくなります。
手間を少なくするため、そしてスーツを長持ちさせるためにも、クリーニングの頻度は抑えたいもの。
クリーニング頻度を低くする効果的な方法は、2つあります。1つ目は手持ちのスーツの着数を増やすことで、2つ目が着用後にきちんとブラッシングすることです。順に解説していきましょう。
スーツは1回着用したら、2日ないしは3日休ませるのが基本です。風に通すことで吸収した水分を乾燥させ、シワや型崩れを修復することができるからです。
例えば、月曜に着用したらスーツを木曜まで休ませるとなれば、少なくとも3着のスーツが必要になりますが、これはあくまで最低ライン。スーツの数を5着から6着にできれば、着用するのは週に1回となり、それぞれクリーニングに出す頻度を大幅に低くすることができます。
春夏と秋冬それぞれ5着ずつとして、合計10着ほど手持ちがあるのが理想的です。
十分な数のスーツを揃えていたとしても、日頃のケアを怠るわけにはいきません。スーツの日々のお手入れでもっとも大切なのがブラッシングです。
洋服ブラシを使って表面に付着した塵やゴミをしっかりと除去してください。まずは着用したスーツを軽くたたいて塵やゴミを浮かせ、上から下へと丁寧にブラッシングします。ラペルの裏や、ポケットのなかやラペルの裏も意外と汚れているので、全体にくまなくブラシをかけてください。
できれば毎回、少なくとも3回着用したら1回はブラッシングする習慣を身につけるのがおすすめです。
スーツを掛ける際に使用するハンガー選びも重要です。スーツのジャケットは着用時の身体のラインを意識して仕立てられているため、一般的な金属製ハンガーを使用していると型崩れにつながってしまいます。
スーツのジャケットには、肩の部分に厚みがある専用の木製ハンガーを使用しましょう。また、スーツのポケットに物が入っていると、シワや型崩れの原因となってしまいます。ハンガーにかける前にポケットの中身を確認し、何も入っていない状態にしておきましょう。
スーツの保管場所は、直射日光が当たらない場所で、なおかつ風通しが良い場所が理想です。湿度が高い場所に保管していると、虫食いやカビの原因になってしまうことがあります。また、直射日光が当たる場所だと、紫外線によってスーツの生地が色焼けして変色してしまいます。
着用後やクリーニング後のスーツはクローゼットに保管し、定期的に換気するようにしましょう。また、クリーニングから戻ってきたスーツには包装ビニールが被せられていますが、通気性が悪くなり内側に湿気がたまってしまうので、保管前に外しておきましょう。
クリーニングに出す手間を軽減するという意味では、「ウォッシャブルスーツ」という選択肢もあります。
ウォッシャブルスーツとはその名の通り洗えるスーツのことで、自宅の洗濯機で洗うことができます。そのため、クリーニング屋さんに持っていくという手間を省くことができ、クリーニング代の節約にもつながります。
また、通常のスーツよりもほつれにくく、型崩れや縮みに強い素材が使用されているのも大きな特徴です。
クリーニングの頻度を大幅に少なくして、溶剤によるダメージからスーツを守るには、手持ちのスーツの数を増やしたり、ブラッシングを徹底したりするのが有効です。
スーツへのダメージを軽減するという意味では、刺激の少ない中性洗剤と洗濯機を使って洗えるウォッシャブル仕様のスーツを選ぶという手もあります。
水洗いによって水溶性の汚れをすっきり落とせるというメリットも。ぜひワードローブに加えるアイテムとして検討してみてください。
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