カッコいいビジネスマンの象徴といえば、ピシッとした隙のないスーツ。
ビジネスマンにとって、スーツは仕事の質を左右する戦闘服でもあります。
身にまとったスーツから、人格や仕事ぶりまでもが透けて見えてしまう…というのも、当たらずといえども遠からずでしょう。
そんなビジネスマンのスーツに必要なのは、“高級感”よりもむしろ“お手入れ感”。
きちんと正しくアイロンがけされたスーツで、ワンランク上のビジネスマンを目指しませんか。
スーツにアイロンをかける前に覚えておきたい3つの基本があります。
この基本を理解していないと、スーツにダメージを与えて寿命を縮めてしまう恐れがあります。
まずは、アイロンがけの前に以下の3つのポイントを確認しておきましょう。
スーツの手入れで大切なのは、シワ対策と臭い対策。この二つを同時に解決してくれるのが、水分です。
衣類スチーマーが一番便利ですが、スチーム機能付きのアイロンがあれば十分。
あるいは、霧吹きを使って生地に水分を含ませたうえで、アイロンがけするという方法も有効です。
普段のお手入れは水分パワーによるシワ・臭い対策のみで大丈夫ですが、ときには折り目をきっちりつけたいシーンもあるでしょう。
そのようなときはアイロンでプレスしますが、直接アイロンを当てると生地を傷めてしまいますので、当て布が必須です。
当て布をすればテカリ防止にもなります。当て布として使う生地は、綿素材などの通気性の良いものを。
スーツをアイロンがけするうえで大切なこととして、温度設定も挙げられます。
適切な温度は素材によって決まりますので、スーツに縫い付けられている洗濯表示をチェックして、アイロン温度を調節してください。
綿や麻なら180~200度の高温で、ウールなら140~160度の中温、ナイロンやポリエステルなどの化繊素材なら110~130度の低温が基本です。
温度が低すぎると美しく仕上がりませんし、高すぎると生地を傷めて失敗してしまいますので注意しましょう。
スーツのアイロンがけの基本を確認したところで、次はジャケットをアイロンがけする際の手順とポイントを見ていきましょう。
まずは肩から袖にかけてアイロンをかけていきましょう。アイロン台にジャケットを着せるように置き、肩から袖にかけて優しくなでるようにアイロンをかけます。
この際、アイロンを持っていないほうの手でシワを伸ばしながら行うのがポイントです。
ジャケットの前身頃のアイロンがけは、左右片面ずつ行います。内側の胸ポケットにボタンがあるので、シワにならないように軽くプレスすることを心がけましょう。
ラペルはアイロンが少し触れる程度にかけていきます。強くプレスしてしまうと折り目が強くつきすぎてしまい、ジャケットの形が崩れてしまいます。
襟は裏側からアイロンがけを行います。襟を裏返して、芯地を引っ張りながらシワを伸ばしてアイロンをかけます。アイロンをかけ終えたら熱があるうちに襟を折り返し、表側の形を整えましょう。
後見頃のアイロンがけは、アイロン台を背中に見立ててジャケットを着せるようにして行いましょう。背中の中央から外に向かって、シワを伸ばすようにアイロンをかけていくのがポイントです。
ジャケットが終わったら、次はスラックス(パンツ)のアイロンがけを行いましょう。スラックスのアイロンがけは、腰回りから裾にかけて順番に行っていきます。では、その手順とポイントを確認していきましょう。
スラックスのアイロンがけでは、まずは腰回りからアイロンをかけていきます。
スラックスの前面と後面を同時にかけてしまわないように、アイロン台にスラックスを履かせるようにして片方ずつ行います。前側のアイロンがけを行うときは、ファスナーに当たらないように注意しましょう。
続いて、膝の部分を片方ずつアイロン台に載せて、アイロンをかけていきます。この際、折り目が二つになってしまわないよう注意が必要です。
もともとあるセンターラインが残っている場合は、それに合わせてアイロンをかけていきます。折り目が曖昧な場合には、縫い目を揃えて台に置き、アイロンをかけていきましょう。
裾の部分は、内側から丁寧にアイロンがけを行いましょう。見落としがちなスラックスの足元ですが、シワがついていたりヨレていたりするとだらしない印象になってしまいます。
手入れの行き届いたスーツを身にまとっていると、清潔感がアップして好印象を与えられます。それだけでなく、身だしなみがきちんとしていることで誠実そうな雰囲気に。
シワのない、折り目がきれいなスーツを着ることは、“デキる男”をアピールするための近道ともいえるでしょう。
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