裾丈の長さを見直してスーツの着こなしを更新!
人は先端に目が行きやすいのだそう。それが本当なら、ビジネスシーンであっても手先や足元まで気が抜けないということ。
実際、裾丈の長さはスーツの着こなしを大きく左右し、洗練された印象に見せるうえで重要な鍵を握るといわれます。
スーツスタイルを格上げしてくれるパンツの裾丈に関する基礎知識をご紹介します。
パンツやスラックスの主な裾丈としては、以下の3種類が挙げられます。
・ワンクッション
・ハーフクッション
・ノークッション
いずれの場合も、ハイウエストやローウエストではなく正しいウエスト位置でフィッティングを行うことが重要。男性は腰骨の位置、女性はおへその位置を目安にするとよいでしょう。
また、計測中は実際にベルトを着用し、背筋を伸ばしてきれいな姿勢を保ちましょう。
それでは、パンツ・スラックスの裾丈の種類について順に解説していきます。
パンツの裾が靴の甲の部分に当たって、折り目が一つできるくらいの裾丈のことをいいます。スタンダードな長さとされ、ビジネスシーンではもっとも一般的です。
立っているときはもちろん、歩行中でも靴下が見えることがないので、清潔感があるのが特徴。クラシカルな雰囲気で着こなすことができます。
これ以上裾丈が長すぎると、だらしない印象を与えてしまうので注意が必要です。
パンツの裾が靴の甲に触れるぐらいの裾丈のこと。カジュアルシーンで流行している短め丈がビジネスシーンにも波及していて、スーツスタイルでもこの長さが最近のトレンドとなっています。
合わせる靴のフォルムやパンツの裾幅によって見え方が変わってくるので、使用頻度の高い靴で採寸するのがおすすめ。
パンツの裾が靴の甲にまったく触れない、短めの裾丈のことをいいます。たるみがないため、すっきりした印象で着こなせるのが特徴です。
ただし、カジュアルな雰囲気があるので、不適切な印象にならないよう注意が必要。長らくビジネスシーンではNGとされてきましたが、最近はビジネススーツで取り入れる方も増えてきました。
靴下が見えないように、フットカバーやカバーソックスなどを使用するのがルール。裾幅が狭めのパンツに向いています。
お店でスーツを購入すると、丈を修正するために裾直しを行うことがほとんどです。
裾直しの際には、ズボンの丈の長さだけでなく、裾上げをシングルにするかダブルにするかを確認されます。
裾上げの種類によって、スーツの印象が大きく異なるため、よりスーツを上手に着こなすためには、両者の違いを知っておくことが大切です。
パンツやスラックスのシングル仕上げとは、裾を折り返さないストレート形状のものを指します。ちなみに、欧米ではシングルとは呼ばず、「プレーンボトムス」と呼びます。
シングル仕上げの裾の場合は多少のクッションを入れても問題なく、足元にスッキリとした印象を与えることができるため、細めのパンツに合います。また、ダブルよりもフォーマルな印象が強く、ビジネスシーンはもちろん幅広いシーンで着用できます。
ダブル仕上げはパンツの裾を折り返したもので、「カフドボトムス」や「ターンナップス」などと呼ばれることもあります。
ダブルはクッションを入れずにシングルよりも短めに履くのが一般的で、足元に重厚感や統一感を与えます。ダブルの折り返し幅は流行もありますが、一般的には3.5cmから4cmが目安とされているため、ダブル仕上げの裾上げを行う際は参考にするとよいでしょう。また、ダブルはシングルに比べてカジュアルな印象になるのも特徴です。
スーツをトレンドの細身で着こなすには、ジャケットだけでなく、パンツのサイジングにも気を配る必要があります。
美しいパンツのシルエットの鍵を握るといわれる裾丈を最適化することで、たちまち洗練されて“デキる風”に見えるから不思議。
次にスーツを購入する際は、ぜひ裾丈にも注意してみてください。
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