デリケートなネクタイ、どうやって収納する?
ビジネススタイルに欠かせないネクタイ。じかに肌に触れることが少ないとはいえ、知らず知らずのうちに摩擦や汚れなどのダメージにさらされているものです。そのため、使えば使うほど傷みが進み、扱い方次第では致命的な損傷となることも。とくにシルクなどデリケートな素材のネクタイは注意が必要です。
大切なネクタイを長持ちさせるには、ある程度まとまった数を揃えて日毎に使い分け、できるだけ消耗させないように心がけることが大切です。そこで今回は、ネクタイの寿命を長くする収納方法について解説。注意したいポイントとあわせてご紹介します。
ネクタイの収納方法は主に3つ。見やすさや省スペース、ネクタイへの負担など、それぞれのメリット、デメリットを考えあわせながら、自分にあった方法をお選びください。
ネクタイ選びをスムーズにするために所有しているネクタイをざっと一覧したいという方におすすめなのが、丸めて収納するという方法です。
方法はとても簡単。ネクタイを小剣(しょうけん)の方からくるくると巻いていくだけでOK。ただし、きつく巻くとシワや傷の原因にもなりかねませんので、ふんわり巻き上げるように心がけましょう。引き出しに入れる場合は詰め込みすぎにもご注意ください。なお、色や柄ごとに並べるとさらに見やすくなりますよ。
また、ネクタイは構造上、汗などによる水分を蒸発しにくいので、使用してすぐに保管するべきではありません。
手持ちのネクタイが多い方や、収納スペースがそれほど大きくない方に最適なのが、吊るして収納する方法です。縦に収納できるので、ネクタイ専用ハンガーやクローゼットの扉の裏側などを有効活用できて、省スペースが叶います。さらに、水分を蒸発しやすいというメリットもあります。
ただし、ネクタイの自重で生地が伸びるのが避けられません。シルクなど高価なものやニットタイなど、ネクタイの素材によってはおすすめできませんので気をつけてください。
ネクタイのダメージを最小限に抑えたいという方や収納スペースに余裕がある方にうってつけなのが、平置きで収納する方法です。ネクタイ同士に距離をおいて2つ折りで収納できれば、他の収納法に比べてシワや傷を付きにくくすることができます。どこにどのネクタイがあるか一目でわかるのもメリットです。
ただし、長期間保管すると折りジワの原因になるので定期的に取り出して形を変えるようにするとよいでしょう。
ネクタイの収納方法にはそれぞれ異なるメリット・デメリットがあることが分かりましたが、いずれの場合も収納前にネクタイのお手入れをしておくことが大切です。
直接肌に触れることが少ないネクタイですが、着用後は汗が染みこんでいます。ネクタイを外してすぐ収納してしまうのではなく、風通しの良い場所で陰干しするようにしましょう。
食事の際などに意図せずネクタイに汚れをつけてしまったりシミを作ってしまったりすることもあるでしょう。
ネクタイに汚れがついてしまったときは、水で濡らしたハンカチなどで軽くたたくようにして汚れを速やかに取り除くようにしましょう。表面をこするように拭いてしまうと、生地が傷んでしまいます。
それでも落ちない汚れやシミがついてしまった場合は、専門の知識と技術で対応してくれるクリーニングに出しましょう。
ネクタイをいつでも綺麗な状態に保っていたいけれど、自宅で洗濯してもよいものか不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
じつは、ネクタイによっては自宅で洗濯できるものとできないものがあるので注意が必要です。
まずはネクタイの洗濯表示を見て、洗濯機洗いもしくは手洗いが可能かどうかを確認しましょう。
洗濯表示にドライクリーニングと示されているシルク製などのネクタイは、生地がデリケートなので自宅で洗濯すると風合いが著しく損なわれてしまう恐れがあります。
洗濯機洗いが可能ものであっても、できるだけ手洗いでの洗濯をオススメします。洗濯機で洗ってしまうと、洗濯中に強い圧力や引っ張る力がかかり、生地がヨレたり伸びたりして型崩れしやすく、色落ちが生じることも少なくないからです。
ネクタイを手洗いする場合に用意するものと手順は以下の通りです。
どうしても洗濯機を使用したい場合は、以下の2点を覚えておきましょう。
ただし、型崩れや色落ちは避けられませんので、そのことをよく理解したうえでお試しください。
個性や自分らしさを演出するのに欠かせないネクタイですが、とてもデリケートなアイテムでもあります。些細なことに思えるかもしれませんが、収納方法一つでネクタイの寿命が大きく左右されてしまいます。正しくケアしてお気に入りのネクタイを少しでも長くお使いください。
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